ハーバリスト 高橋克弥(たかはしかつみ)です。
今年もインフルエンザが猛威をふるっていますね。感染症は、予防が大切です。
今日はこの季節に嬉しい、免疫力を高めてくれるハーブ、エキナセアをご紹介します。
ハーブ・プロフィール(エキナセア)
学名 Echinacea angustifolia
Echinacea purpurea
Echinacea pallida
科名 キク科(キク科アレルギーの方は注意)
和名 ムラサキバレンギク
使用部位 地上部、根部(全草使える)
主要成分 エキナコシド、シナリン、多糖類
作用 免疫賦活、創傷治癒、抗炎症、抗菌
適応 風邪、インフルエンザ、膀胱炎、尿道炎、治りにくい傷、ヘルペス、花粉症
※リウマチ、膠原病などの自己免疫疾患、花粉症やひどいアレルギーの方は使用を控えてください。
※長期間(8週間以上)の使用は避けてください。
はりねずみのような大輪の花
エキナセアは北米原産のハーブで、北米の先住民族が最も大切にしていたハーブと言われています。毒蛇に噛まれた時や伝染病、熱病、歯痛などに使用していました。
名前の由来は、ギリシャ語のechinos(エキーノス: はりねずみ)。お花の真ん中がとげとげして丸く膨らんでいて、はりねずみに似ていることからきています。
夏に咲く紫色の大きな花は、とても力強く、見ているだけで華やかな気持ちになりますね。なんとも頼もしい風貌です(笑)
angustifoliaはイギリスに、 purpureaとpallidaは日本に多い品種です。
免疫力を高めるハーブ
これぞメディカルハーブの代表です。メディカルハーブと言えばエキナセア、エキナセアと言えばメディカルハーブ! メディカルハーブのテキストの表紙や試験のパンフレットは、たいていコレですね(笑)
とにかくすごい威力です。「うーん、ちょっと喉が痛いかな。寒気もするかも…」という程度の風邪のひき始めに、寝る前にエキナセアのチンキを飲むと、翌朝はすっかり治っていることも。
エキナセアは免疫力*1を高めてくれるので、風邪やインフルエンザなどの感染症予防に役立ちます。
また、免疫機能向上から、アレルギー反応が起きにくくなりますので、花粉症などのアレルギー症状の緩和にも良いとされています。
活用法・内用
ティーやチンキ、サプリメントやキャンディーなど様々な剤型で用いられます。
ティーは、メディカルハーブとしてはクセのない方で、他のハーブとブレンドしやすく、風邪対策としてローズヒップやエルダーフラワーなどとブレンドされることが多いです。
チンキは、あらかじめ作っておくと常備薬として重宝しますよ。コップ1杯の水やティーに2~3滴垂らして飲用します。感染症予防なら、同じくチンキを2~3滴垂らしてうがい液として用いるのも効果的です。
活用法・外用
チンキ、スプレー、軟膏などを患部に塗布します。剤型は使い勝手で選択しましょう。
チンキを精製水で薄めて適量コットンなどにふくませて、患部に当てます。アルコールの作用で、消毒効果もあります。
軟膏なら、長時間患部に留まって傷を保護してくれる効果も。
スプレーは、喉の奥など手の届きにくい部位に。
自然治癒力を高めてくれるハーブなので、用途はとにかく無限です。
とても頼もしいエキナセア。是非、生活に取り入れてみてくださいね。
以上、免疫力を高めるハーブ、エキナセアのご紹介でした。
*1:細菌やウイルスなどの異物から身体を守る力