こんにちは。JAMHA認定ハーバルセラピストのmarrieです。
先日、有給休暇をいただいて、JAMHA主催の薬草園見学会に参加しました。訪れたのは、岐阜県各務原市にある内藤記念くすり博物館とそれに併設された薬用植物園。エーザイ株式会社の企業博物館です。今日はたくさんの写真とともに、その素晴らしいひとときを振り返りたいと思います。珍しい絶滅危惧種やおなじみの熱帯植物など、色とりどりの薬草たちに出会えますので、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
内藤記念くすり博物館はビックリするほどの実力者だ!
内藤記念くすり博物館には、医薬の歴史や文化に関わる貴重な資料が65,000点も収蔵されています。内容盛りだくさんなのに、入館料が無料で、写真も撮り放題なんですよ!
エーザイ川島工園のシンボル、レトロな雰囲気の建物が、内藤記念くすり博物館です。三角屋根が可愛い♡
おなじみのお薬の名前がずらり。レトロ可愛い看板。欲しい!(どこに飾る?)
標本コーナー。こういう展示の仕方、見やすいし素敵☆
せみの抜け殻って、かゆみ止めの作用があるんですね…。夏の終わりに道端にゴロゴロ落ちてるけど、あれって使えるんでしょうか。どうやって使うんだろう?
葛根湯はこの7つの生薬でできているそう。クズの葉、麻黄(まおう)の根、ナツメの果実、ニッケイの樹皮、シャクヤクの根、甘草の根、生姜の根茎。JAMHA会員(私のような人種)はこういうのを見てウハウハします・:*:・:(*´∀`人):・:*:・ 発汗作用があり、風邪の初期症状や肩こりなどに用いられます。
明治時代のお薬屋さんを再現しています。時代劇みたい! 桔梗屋さんみたいな人が座っていそう。若い人、『一休さん』知らないかな??
仁丹だ! 太田胃散だ! 可愛い、欲しい!(だからどこに飾る?)
仁丹の左隣は「征露丸」。日露戦争時代、文字通り「ロシアを征する」という意味で名付けられたそう。今は「正露丸」ですね。良薬口に苦しを地で行くような薬。
四季折々の薬草が約700種! 薬用植物園もあなどれない!
タラヨウ。独特の手触りの葉。葉の裏側を爪などとがったものでなぞると、黒く文字が浮き出ることから、昔は情報のやりとりに使われたようです。ハガキ(葉書)の語源であり、郵便局のシンボルでもあります。山中で筆記用具がなくて困ったらこの木を探せばOK!(いや、下山した方が早いだろ。)
テンチャ(甜茶)。消炎、抗アレルギーで有名ですね。花粉症対策に。
スイカズラ。花冠の奥に蜜があり、吸うととても甘いのでこの名がつきました。抗菌作用、解熱作用に優れており、ティーや薬酒、浴剤などで用いられます。
エゴマ。α-リノレン酸を含むエゴマ油が、今注目を浴びています。高血圧、動脈硬化予防に。
シソ。とってもいい香り!! 風邪、咳止め、健胃薬として。
精油で有名なティートリー。とても背の高い木です。強力な抗菌作用と免疫力UPで、風邪などの感染症予防に役立ちます。フケ防止にも。
アーモンド。抗酸化作用の高いビタミンEやカルシウム、鉄などを多く含有し、動脈硬化などの生活習慣病予防や、がん予防にも効果があると言われています。
ダマスクローズ。通称「香りの女王」。4tの花びらから採れる精油はわずか1kg…どうりで高価なワケだ。精神を落ち着かせ、不安を取り除き、気分をアゲてくれる甘く優しい香り。
ビャクダン(白檀)。またの名をサンダルウッド。老若男女問わず好まれる香りは、気持ちを落ち着かせ、深い眠りへと誘います。免疫力UPや抗菌作用も。
マオウ(麻黄)。発汗作用、解熱作用、去痰作用、鎮咳作用、利尿作用など。喘息、気管支炎などに。作用が強く、使用には注意を要する薬草。
ヒキオコシ。引き起こし=起死回生の意味。弘法大師が病に倒れた旅人に飲ませたところ、驚くべき回復力を見せたため、この名がついたと言われています。健胃作用に優れ、消化不良に効果が。
前日に植えたばかりというローゼル(ハイビスカス)。9月には収穫体験も出来るそうです。絶対来たい!!
そして、熱帯植物が見られる温室が、これまた豪華な顔ぶれでした!
フランキンセンス(乳香樹)。樹脂に高い抗菌作用があり、喘息や気管支炎などの呼吸器系のトラブル改善に役立ちます。お肌のアンチエイジングにも。
ミルラ(没薬)。面白い葉っぱの形をしています。止血作用、抗炎症作用、鎮痛作用に優れ、ケガや口腔トラブル、呼吸器系のトラブルに用いられます。スモーキーな香りのするエキゾチックな樹木。
バニラ。この細長い果実を収穫して発酵させると…
こうなって、あの甘~い芳香を漂わせます。お菓子の香りづけに。
バナナやパパイアも。カラフルな南国フルーツは、眺めてるだけで気分がウキウキします♪
カカオ。この実の中にある種子が、チョコレートの原料カカオ豆です。カカオ・ポリフェノールには強壮作用があり、集中力を高め、心理的ストレスを軽減します。活性酸素を抑え、動脈硬化予防やがん予防に役立つとも言われています。
よく見ると、面白い実のなり方です。幹から直接にょきにょきと出ているのですね。
カカオがやたら気に入ってしまって、気がつけば恐ろしいほど大量の写真を撮っていました…。
そして、今はジャーマンカモミールが満開! 手摘み体験もさせていただきました。手のひらをパーにして、下からすくい上げるようにして摘み取ります。手にした袋の中からも、あのリンゴに似た甘い香りが漂ってきて、なんともシアワセな気持ちに。帰宅してからさっそくフレッシュハーブティーをいただきました。普段はドライハーブで淹れるティーばかりなので嬉しい! 残ったものはドライにしたり、芳香浴やハーバルバスで楽しみたいと思います。
こんなマニアックな記事に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。いやぁ、書いててすごく楽しかった(笑)
http://www.eisai.co.jp/museum/information/